注) こちらは3ヶ月チャレンジのStage1の10日目の記事です。
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初心者コーチのための倫理:守秘義務〜安心安全な場づくりのために
だからこそ、「コーチ」と名乗るからには、コーチとしての倫理に基づいた行動を取る必要があります。なぜなら、ひとりのコーチの倫理違反により、コーチという職業の社会的信頼が失われるようなことにも繋がりかねないからです。
ICFの倫理規定には、「クライアントへの責任」「実践と遂行に対する責任」など、コーチとしての様々な責任が規定されています。内容は多岐に渡るので、今回は、コーチングを根本から支える一番重要な倫理「守秘義務」に絞ってお伝えします。
- 公開の同意が得られない限り、コーチングに関わる中で取得した情報を保護すること
- Protection of any information obtained around the coaching engagement unless consent to release is given.
つまり、コーチングで安心安全な場を創るためには、守秘義務が不可欠なのです。
【Stage 1 – 10日目の目標】守秘義務に沿った振る舞いを理解する
「クライアントが話したことは、他言しない」という守秘義務の基本的なルールは分かったと思います。では、こんな場合はどうでしょう?
今回ゆきさんは、多くの友人知人をコーチングに誘いましたよね?例えば、大学時代の友人複数に連絡した場合、Aさんからこんな風にサラッと質問されました。
「ゆきさん、私に声をかけたってことは、多分、Bさんにも声をかけたよね?Bさんはゆきさんのコーチングを受けるの?」
Bさんがゆきさんのコーチングを受ける場合、どんな風に答えますか?
うーんと、私が言わなくてもBさんがAさんに言うかもしれないし、コーチングを受けること自体は、別に言ってもいいんじゃないでしょうか?「うん、Bさんも受ける予定だよ」って。
外出先で、ばったりBさんに会いました。Bさんはお友達と一緒です。こんな時、何に気をつける必要がありますか?
特に、相手が誰かと一緒だったり、まわりに人がいる時など細心の注意が必要です。この場合も、相手の方から自主的に報告してきた場合は、問題ありません。
この例外については、ICFの倫理規定では、以下のように規定されています。
5. 情報が秘密にされない条件(例えば、違法行為、有効な裁判所命令または召喚状に基づいて求められた場合、または本人や他の人に危害が及ぶリスクが明らかにある、あるいはありそうな場合、等)について、クライアントとスポンサーまたは利害関係者の理解を確実にします。上記の状況のいずれかが当てはまると合理的に確信が得られた場合、適切な当局に通知せざるを得ないことがあります。
守秘義務についてのまとめ
- コーチは、クライアントがコーチングを受けていることや、内容について一切他言しない
- ただし、守秘性を上回る重要性がある場合は、この限りではない
- 一方、クライアントがコーチングを受けていることや、内容について話すのは自由
【やってみよう】守秘義務について、自分の言葉で説明する
その上で、守秘義務について、コーチング中に口頭で説明できるよう、簡単なスクリプトを作成しましょう。
- ICFの倫理規定を読む
- 守秘義務について、自分の言葉で説明するためのスクリプトを作る
守秘義務について、口頭で説明できるようになる
今回は、「①ICFの倫理規定を確認」「②スクリプト作成」と報告くださいね。
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【次回に向けて】初心者コーチのための倫理:利益相反
特に、ある友人がコーチングを受けていることを別の友人に伝えてはいけない、とは知りませんでした。